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豊かなライフ

ITストラテジストの合格体験記1

令和3年度春期情報処理技術者試験 ITストラテジスト試験に合格したので、
ご覧になられた方のご参考になればと思い、記録します。

【著者の経歴や前提】
電気機器メーカーの社内SEです。社会人歴は12年くらいで、転職を1度経験しています。前職は、SIerでした。
普段は、SAPというERPパッケージを使用した、システムの保守・運用に従事しています。戦略系は未経験ですが、どちらかといえば、IT技術そのものよりもどのように活用していくのか興味があります。
IT系の資格は、基本情報処理技術者、応用情報処理技術者保有しています。

【動機】
ITストラテジストの資格を取ろうと思った動機は、世間ではDXが叫ばれており、ITの職種についている以上、この流れに乗り遅れるわけにはいかないと考えたからです。
DXの例で、身近なところでは、amazonがあります。購入者の購入実績から、おすすめ商品を提案したり、購入実績の傾向から商品を近くの倉庫へ在庫しておくなど、機械学習の活用例があります。これから、皆さんの仕事や学校でもどんどん、IoTや機械学習、AIなどが進んでいくことでしょう。
そういう中で、今後の潮流の中で活躍していきたいという想い、そして勉強も兼ねて実績も欲しかったので、この資格を取ろうと考えました。

ITストラテジストとは】
ITストラテジストの試験は、IPAが開催している試験です。
そこでは次のように定義されています。

「高度IT人材として確立した専門分野をもち、企業の経営戦略に基づいて、ビジネスモデルや企業活動における特定のプロセスについて、情報技術(IT)を活用して事業を改革・高度化・最適化するための基本戦略を策定・提案・推進する者。また、組込みシステム・IoTを利用したシステムの企画及び開発を統括し、新たな価値を実現するための基本戦略を策定・提案・推進する者」
参考)

www.jitec.ipa.go.jp


私の考えるITストラテジストは、ITを活用することで、どれだけ経営にインパクトがあるのか、それを明確にして経営にコミットすることがミッションだと考えています。

ITストラテジストの試験】    
  試験概要は次の通りです。

  ■ITストラテジスト概要
www.jitec.ipa.go.jp


    4.試験時間・出題形式・出題数(解答数)
   

■試験要綱

www.jitec.ipa.go.jp

※変更になる可能性があるので、最新版は常にIPAのHPを確認すること。

 

試験がどのようなものか、簡単に説明します。   
【午前Ⅰ】
 応用情報で出題される内容と同じで、問題数が異なる。マーク式の4択。応用情報や他の高度試験を取得した後、もしくはほかの高度試験で午前Ⅰをパスしている場合に免除が可能(2年間)。
60点以上で合格。

【午前Ⅱ】   
午前Ⅰのさらに専門領域に踏み込んだ問題が出題される。マーク式の4択。
 ITストラテジストの場合、戦略/経営分野の出題が多く、技術系の出題は多くない。
60点以上で合格。

【午後Ⅰ】    
架空の会社における、DXや新規ビジネス企画などの案件問題を読み回答する。記述式。多くて40字以内で回答する。少ないものだと10文字以内の場合もある。例えば、「タクシー会社におけるデジタルトランスフォーメーションに関する次の記述を読んで、設問1~4に答えよ。」のような問題である。
 60点以上で合格。

【午後Ⅱ】  
近年の社会の流れの中で、ITストラテジストとしてどのように考え行動していくべきか?の例示が与えられ、それを読み、設問ア~ウに回答する。論述式。
例えば、「DXを実現するための新サービスの企画について」とテーマがあり、それに対して、近年は~XXX。ITストラテジストとして~XXX、といった感じ。
いわゆる論文といわれているもの。例年、出題数は3問あり、その中からひとつを選択して回答する。
以下のような制約がある。
設問ア 800文字以内
設問イ 800字~1600字以内
設問ウ 600字~1200字以内
最低でも2000字を2時間以内に書く必要があるので、かなり難易度が高い。
このほか、別紙に「論述の対象とする構想、計画策定、システム開発などの概要」を記入する必要がある。これも採点に関係するので、論理的に矛盾しないように記述するよう、留意する必要がある。
判定が「A」で合格。
    
なお、これは足切り制です。例えば、午後Ⅰで60点に満たなかった場合、午後Ⅱの論文は書いたとしても採点されません。この例の場合、その論文が合格レベルの回答であろうが、関係ありません。    
    
それぞれの科目に対する対策は、次回で記述します。   

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