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豊かなライフ

ITストラテジストに関して考えたこと 資格の価値など

IPAITストラテジスト試験に合格したため、この資格の価値に関して考えたことをまとめてみようと思います。

まず、よく資格は取っても役に立たないといわれる場合があります。ただし、公認会計士や弁護士など、独占業務を持つものは除きますが、それでも最近ではその資格だけで食べていくのは難しいといわれている状況だと認識しています。

私は、なくてもいいけど、あったほうが良いという立場です。次の2点が主な理由です。
・第三者定量的に評価するので、それなりの客観性がある
・その道の知識があるため、コミュニケーションロスが少ない

実務経験や実績が豊富であれば、資格はなくてもよいでしょう。SIerやコンサルの場合は、資格など合ったほうが受注につながりやすいでしょうね。実際、仕事を依頼する側からすると、2者択一の場合、どちらも似たような人だったら、資格の有無は判断材料の一つになると思うんですよ。

あとは姿勢の話になりますが、資格勉強や何かしら行動している人は、今の生活や環境等を、より良くしていきたいって気持ちがあると思うんですよ。そういう姿は、否定されるべきではないとも思っています。

さて、ITストラテジストの資格の価値について考えてみようと思います。

この試験は、ITストラテジストとしての業務経験の有無によって、意味合いが異なると考えています(主に、論文試験の意味合いについて考えています)。

①業務経験アリ
自分が行ってきた経験を論文として表現し、客観的に認めてもらいます。つまり、実績の評価と言えるでしょう。

②業務経験ナシ
実績がないため、テーマや進め方、伝え方、実際に発生するであろう課題、対策、リスク加味のスケジューリング、ステークホルダーとの関係、予算など、ITストラテジストとしての業務を想定しながら、論文を作成していきます。その論文を客観的に認めてもらいます。これの意味するところは、仮にITストラテジストという立場になっても、それなりに活躍できる基礎力があることを、客観的に評価されていると考えます。つまり、ITストラテジストとして、この人は活躍ができるだろうといった、お墨付きのようなものだと言えるでしょう。

また、論文を作成するにあたり、特に重要な力は次の2点だと感じました。
・情報収集能力
・伝える力

①情報収集能力
業務経験がない場合、論文のテーマを決める必要があります。世間ではどのように社会課題を解決するサービスやプロダクトがあって、アーキテクチャはどうなって・・・など、自分で情報を収集する必要があります。

②伝える力
論文は、2時間という枠で設問にきちんと、わかりやすく回答する必要があります。採点者は、何百という論文を見ると思います。読み進めていく中で、「ん?わかりにくいなぁ」となったら、その先を読んでもらえない可能性さえあります(実際にはそんなことはないと思いますが、そういうことを想定して、書いたほうが無難です)。なので、論理の飛躍がないように丁寧に、言いたいことを伝えられるよう、書いていきます。この力は、論文の設計時にかなり鍛えられたと感じています。

このふたつの力は、実際の業務を想像しても、どちらも重要だと推察されます。情報収集能力に関しては、プロジェクトを進めながら、経営視点、ITの視点をベースに様々な情報を集める必要があるでしょう。伝える力は、プロジェクトのゴールや憲章などをメンバーに伝え、進捗報告や予算交渉などを役員とやり取りして・・・など、ITストラテジストに関わらず、多くの人に必要な力と思います。

 

ということで、この資格は、それなりのお墨付きも得られるし、業務に必要なふたつの力も付けられるということで、こういう業務につきたい人、また力試しをしたい人、資格勉強をしながら、力をつけたい人にとってはとても価値がある資格なのではないでしょうか。

何らかの行動が、人生を豊かにすると思います。

それでは、豊かなライフを。